私たちはより豊かな暮らしのために、そして将来のために、少しでも「資産」を殖やすことが望ましいのですが、殖やすためにはどうしたらよいのでしょうか。
殖やすための手段の一つに投資(資産運用)があります。
「なぜ投資が必要なのか」を考える前に、次のグラフをご覧ください。
日本を含めた各国の資産構成を表しております。
このグラフを見ると日本の貯蓄や金融資産に対する考え方が良く表れており、
その特徴は「現金・預金」で半数以上を占めております。
日本人の一般的な傾向として、給与所得としてえた「お金」を銀行、郵便局の普通預金口座へ預けるという図式が見えてきます。
他国特に米国は「株式・出資金」や「投資信託」「債券」を大量に保有しております。給与所得としてえた「お金」を積極的に「投資」に廻すことで、「投資」からも配当所得、譲渡所得などを得ている図式が見えてきます。
では、
なぜ投資が必要なのか。なぜ資産運用の必要性があるのかを見ていきたいと思います。
そもそも日本で投資をせずに「現金・預金」で資産を殖やすことができるのか。
「 かつて貯蓄でお金が殖えた」
かつて、1980年代には定期預金の金利5%を超え、中には5年程度で元本と利息で2倍になるものもありました。
ただ預けるだけでお金が殖えていきました。
しかし現在では定期の金利わずか0.002%。
1億円預けても年間2千円。しかも20%は税金が徴収されるため1600円だけが手元に残ることになります。「1億円で1600円」どう思われますか。
下のグラフをご覧ください。
2000年から2021年の米国、英国、日本の家計金融資産の推移です。米国、英国との差は一目瞭然です。
「貯蓄から投資へ」
この言葉をよく耳にするようになってきました。
一昔前の高金利時代から低金利の時代へと変化し、預貯金としてお金を眠らせるのではなく、資産運用をすることでお金を大きく殖やしていくことが求められる時代になっているということです。
金利(公定歩合)グラフ
「現金・預金」には円通貨で金融機関に預けることがほとんどですが、この円通貨の価値、世界規模から見るとどのような傾向にあるのでしょうか。
「金融緩和」
現在。日本は金融緩和によって円安、インフレ政策を進めています。つまり、円通貨の価値を下げる政策をとっています。
インバウンドが増加傾向にある昨今、観光立国を目指す日本で「円安」は外国人旅行者にとって有利に働きます。
また、「円安」は莫大な国の借金を目減りさせる効果があります。一方では国民の資産を目減りさせてしまうことに注意しなければなりません。
以上をまとめると、
かつてはお金を金融機関に預けておくだけで、黙って殖えていたものが低金利時代によって殖えなくなってきている。
そして、金融緩和によって円通貨の価値が下がってきている。
こういったことにより、積極的に資産運用を行っていかないと資産を増やすことができないどころか、目減りしていく時代になっているということです。